展示会

「山下大五郎展」~ 一路 自然の中の生命を求めて ~

日本の原風景を深く愛し、清澄な画風で描いた風景画家、山下大五郎展を開催致します。

1908年(明治41年)神奈川県鎌倉郡村岡村(現 藤沢市)に生まれる。
後の洋画家・原精一の紹介で17歳の頃に萬鉄五郎と出会い、教えを請う為、茅ケ崎のアトリエに出入りをした。
憧れであった萬に直接指導を受けた期間は短いものであったが、山下は萬からの影響を大きく受ける。
東京美術学校(現 東京藝術大学)図画師範科に進学し、在学中に帝展に初入選、卒業後は教職に就くが、画家に専念する為、教職を辞し 東京都中野区江古田に新居を定める。苦労の中、1937年 第1回文展(現 日展)で特選、1939年 第3回文展で再び特選を受賞し無鑑査となる。この頃の作品は、身近な生活風景をモチーフとしていた。

戦時中36歳で歩兵補充兵として召集され、終戦後はソ連で3年間捕虜生活を余儀なくされた。
家族に会いたい想いと、再び絵を描く喜びを味わいたい想いが、過酷な3年間を支えた。
緑の全くない荒涼な地で過ごした山下は、舞鶴港へ帰国した際、緑豊かな自然に感激し、日本の美しい風景を描き続ける事を決意する。 戦争体験を描いた山下作品は4点のみで、戦争の事を生涯語ることはなかった。
帰国後、ほどなく同志と立軌会を設立し、既存公募団体とは異なり自由な立場に還って発表をする場を得る事となった。
以後、立軌会が作品発表の中心の場となる。やがて、北海道から鹿児島まで日本各地を訪ね歩き、人と自然の織り成す風景を描き続けた。

晩年に、安曇野の地と出会う。「高い山なみの縦に伸びる面と、麓が横に拡がる面との空間を大きく構えている風景は、どこにでもあるものではない」と最晩年まで頻繁に通い続けた。
安曇野の見事な景観は山下の手により発見され、スケールの大きな田園風景は、多くの人の心を魅了し
「風景画家 山下大五郎」として歴史に名を残した。

本展覧会では、北アルプス展望美術館所蔵の5点を含む60点の作品を、4つのステージ【絵画の道へ】【戦争と戦後】【原風景を求めて】【安曇野との出会い】に分けて初期の作品から晩年の作品までを、2期展示致します。
生涯風景画家として生きた、山下大五郎の足跡をご高覧下さい。

開催概要

会期 2024年 1月11日(木) ~ 3月30日(土)
【前期】1月11日(木) ~ 2月18日(日)
【後期】2月21日(水) ~ 3月30日(土)
後援 池田町 池田町教育委員会 流山市 流山市教育委員会
「山下大五郎展」~ 一路 自然の中の生命を求めて ~
「山下大五郎展」~ 一路 自然の中の生命を求めて ~

本件に関するお問い合わせ先

森の美術館 〒270-0122 千葉県流山市大字大畔315 TEL/04-7136-2207
E-mail/nagareyama@morino-bijutsukan.com

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