第3回となりますアートの卵展をここに開催できますこと、心より感謝いたします。
ここには、流山市内各中学校の美術部や造形に関わる部活動に所属する生徒による作品を展示しています。普段の生活の中ではわからない、中学生の抱えている奥の深い世界、言葉にはできない、中学生が今伝えたいものが表現された作品を多くの方々に見ていただけると思います。
現行の学習指導要領では、主体的・対話的で深い学びが求められています。造形活動は、まさに子どもたちが主体的に活動し、自他の生み出す作品から新たな価値を見出し、己を振り返りながら成長に繋げていく、今が求める学びそのものです。
さらに、子どもたちの生み出した造形作品・アートは、鑑賞する側にも主体的な心の働きを求めてきます。表面的な技能の優劣などに気を取られていてはいけません。積極的に作品を読み取りにいき、作品と対話し、作者の思いとコミュニケーションを図ってください。子どもたちの作品は、外から見える子どもの姿よりも、もっとその子本来の姿をよく表したものなのだろうと思います。そして、造形作品は作者自身であると同時に、鑑賞者の内面を映す鏡でもあります。ここに飾られた流山市のアートの卵たちの作品をゆっくりと鑑賞していただき、今を生きる中学生の姿をそこから感じ取っていただくと同時に、ご自身の心の動きにも思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。
流山市教育研究会 造形部会
遠藤 由樹